会議が終わったあと、メモを見返して手が止まることがあります。
決まったこと、誰かに確認すること、自分がやる作業、あとで読めばいい情報。Slackのやり取りやメールの依頼まで混ざると、「結局、なにから手をつければいいんだっけ」となりやすい。
ここでChatGPTに「TODOにして」と投げると、たしかに一覧は出てきます。でも、一覧が増えただけで、仕事が進むとは限りません。むしろTODOがずらっと並んで、余計に重く見えることもあります。
私はWeb制作の現場で、複数案件の修正依頼、会議メモ、確認待ちの連絡を同時に扱う場面を何度も見てきました。そこで大事なのは、タスクをきれいに並べることではありません。次に動ける形まで分けることです。
この記事では、ChatGPTを使ってTODO・タスクを整理する手順を、実務で使いやすい形に絞って整理します。
この記事で整理すること
- ChatGPTでタスク整理する前に決めること
- 散らかったメモをTODOに変える手順
- 今日やる/確認待ち/あとで見る、の分け方
- コピペして使えるプロンプト例
TODOを増やすのではなく、次に動ける状態まで整理します。
ChatGPTでタスク整理する前に、まず目的を決める
ChatGPTでタスク整理をする時、最初に決めたいのは「何を出してほしいか」です。
よくあるのは、会議メモをそのまま貼って「TODOにして」と頼む使い方です。これは入口としては悪くありません。ただ、この頼み方だと、ChatGPTはメモの中から作業っぽいものを広めに拾います。結果として、TODOの数が増えます。
でも、仕事でほしいのは「作業っぽい一覧」ではありません。ほしいのは、今日やること、誰かに確認すること、あとで見ればいい情報の切り分けです。
タスク整理の目的は、一覧を作ることではなく、次の行動を選べる状態にすること。ここを先に決めるだけで、ChatGPTへの頼み方が変わります。
最初の指示で「TODOを作って」ではなく、「次に動ける形に分類して」と書く。これだけでも、返ってくる整理の質はかなり変わります。
手順1 ── メモをそのまま貼る前に、材料を分ける
ChatGPTに渡す前に、メモを完璧に整える必要はありません。むしろ、きれいに整える作業まで自分でやると、AIを使う意味が薄くなります。
ただし、最低限分けておきたいものがあります。
- 決まったこと
- 自分がやること
- 相手に確認すること
- 期限や日付
- 背景情報として残すこと
会議メモやチャットのログには、これらが混ざっています。たとえば「来週までに資料を直す」「田中さんに数字を確認」「デザイン案Bで進める」「前回の資料は参考程度」みたいなメモが並ぶ。全部を同じ重さで扱うと、あとで見返した時にしんどい。
ここでやることは、細かい整理ではなく、ざっくりした下ごしらえです。ChatGPTに渡す材料が少し分かれているだけで、出力の精度は上がります。
ここが大事
ChatGPTに渡す前に、最低限「事実」と「自分の判断」を分けておく。ここが混ざると、AIが勝手に決定事項のように扱うことがあります。
特に注意したいのは、「たぶん」「あとで考える」「できれば」みたいな曖昧なメモです。これは決定事項ではありません。曖昧なものを決定事項として渡すと、ChatGPTもそれっぽくTODO化してしまいます。
手順2 ── ChatGPTに「タスク化」させる
材料をざっくり分けたら、ChatGPTにタスク化してもらいます。
ここでは「優先度をつけて」だけで終わらせない方が使いやすいです。優先度の高・中・低は見た目には分かりやすいのですが、実際に動く時にはまだ迷います。
おすすめは、担当者、期限、不明点、次の一手を列にして出してもらうことです。
以下のメモを、仕事で動けるTODOに整理してください。
条件:
- 決定事項、TODO、確認待ち、あとで見る情報に分ける
- TODOには「次の一手」を必ず書く
- 期限や担当者が分かる場合は入れる
- 不明点は勝手に決めず「確認が必要」に入れる
- 優先度だけでなく、今日やる/確認待ち/あとで見る、に分類する
出力形式:
| 分類 | 内容 | 次の一手 | 担当 | 期限 | 確認事項 |
メモ:
(ここに会議メモやチャットの内容を貼る)
このプロンプトのポイントは、「不明点を勝手に決めない」と書いているところです。ChatGPTは流れから補ってくれることがありますが、仕事ではその補完が危ない場面もあります。
たとえば「来週までに確認」とだけ書かれている時、誰が確認するのか、何を確認するのかが曖昧なままTODOになることがあります。そこはAIに決めさせず、確認事項として出してもらう方が安全です。
タスク化で一番大事なのは、やることよりも「次の一手」まで出すことです。「資料修正」ではまだ広い。「3ページ目の表を最新数値に差し替える」まで落ちると、動き出しやすくなります。
手順3 ── 今日やる/確認待ち/あとで見る、に分ける
タスク整理で迷いやすいのが、優先順位です。
もちろん、優先度をつけること自体は役に立ちます。ただ、ChatGPTに「優先度をつけて」と頼むだけだと、もっともらしい高・中・低が返ってきます。問題は、そのあと自分が動けるかです。
私は、実務では「優先度」よりも行動状態で分ける方が使いやすいと思っています。
| 分類 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 今日やる | 自分だけで次に進められる | 資料の修正、返信文の下書き、表の更新 |
| 確認待ち | 相手の返答がないと進めない | 数字確認、承認待ち、担当者確認 |
| あとで見る | 今すぐ動かなくていい情報 | 参考URL、背景説明、過去資料 |
この3つに分けると、TODOリストの見え方が変わります。
「今日やる」は自分が手を動かすもの。「確認待ち」は相手に投げるもの。「あとで見る」は今は抱えなくていいもの。分類が変わると、頭の中で背負う量も変わります。
ChatGPTには、次のように頼むと使いやすいです。
上のTODOを、次の3つに分け直してください。
- 今日やる:自分だけで進められるもの
- 確認待ち:誰かの返答や判断が必要なもの
- あとで見る:今すぐ行動しなくてよい情報
それぞれ、最初に取る行動を1文で書いてください。
この形にすると、タスク管理ツールへ移す時も楽になります。全部を同じリストに入れるより、今すぐ動くものだけが見えるからです。
そのまま使えるプロンプト例
ここからは、実際に使いやすい形でプロンプトをまとめます。
まずは汎用版です。会議メモ、メール、チャットのどれでも使えます。
以下のメモを、仕事で使えるTODOに整理してください。
目的:
TODOを増やすことではなく、次に動ける状態にすることです。
分類:
- 今日やる
- 確認待ち
- あとで見る
ルール:
- 決定事項と未決事項を分ける
- 不明点は推測せず、確認事項に入れる
- 各TODOに「次の一手」を書く
- 期限や担当者が分かる場合は表に入れる
- 重複している内容はまとめる
出力形式:
| 分類 | 内容 | 次の一手 | 担当 | 期限 | 確認事項 |
メモ:
(ここに貼る)
会議後なら、少しだけ指示を足します。
会議メモから、決定事項・TODO・確認待ちを分けてください。
発言のメモはそのままTODOにせず、行動が必要なものだけTODOにしてください。
メールやチャットの整理なら、こうです。
以下のメール/チャット内容から、自分が返信すること、相手に確認すること、あとで参照する情報を分けてください。
返信が必要なものは、返信文の下書きではなく「返信で確認すべき点」を出してください。
最後のプロンプトでは、あえて返信文の下書きまで頼んでいません。先に確認点を出す方が、余計な返信を防ぎやすいからです。
ChatGPTに任せていいこと、自分で決めること
タスク整理では、ChatGPTに任せていい部分と、自分で決める部分を分けておく必要があります。
| ChatGPTに任せていい | 自分で決める |
|---|---|
| メモから作業候補を抜き出す | やる/やらないの判断 |
| 決定事項と確認事項を分類する | 期限の最終決定 |
| 重複した内容をまとめる | 相手への返答方針 |
| 次の一手の候補を出す | 優先順位の最終判断 |
ChatGPTは、散らかったメモを整理するのが得意です。抜け漏れの確認にも向いています。ただ、仕事の優先順位は、文面だけでは決まりません。
相手との関係、今日の空き時間、締切の重さ、あとで困るリスク。こういう情報は、メモには書かれていないことが多い。だから、AIの分類をそのまま採用せず、最後は自分で見ます。
個人的には、ChatGPTをタスク管理ツールそのものにしようとしない方がうまくいきます。ChatGPTは、散らかった材料を整える場所。実際に管理するのは、普段使っているメモアプリやタスク管理ツール。その分け方が現実的です。
まとめ|TODOを増やすより、次の行動に分ける
ChatGPTでTODO・タスクを整理する時は、一覧を作ることをゴールにしない方がいいです。ゴールは、次に動ける状態を作ることです。
- まず、メモの中の決定事項・TODO・確認待ちを分ける
- 次に、ChatGPTで「次の一手」まで出す
- 最後に、今日やる/確認待ち/あとで見る、に分け直す
この流れにすると、タスクは増えるだけではなく、動きやすくなります。
私自身、AIを使うほど感じるのは、整理をAIに任せるほど、人間側の判断が見えやすくなるということです。何をやるか。何を確認するか。今は抱えなくていいものは何か。そこが見えると、仕事は少し軽くなります。
ChatGPTは、あなたの代わりに全部を決める道具ではありません。でも、散らかったメモを次の行動へ分ける相手としては、かなり頼れます。TODOを増やすためではなく、仕事を前に進めるために使いましょう。
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